小児の整形外科診療について
子供たちは、出生してから成長して大人と同じ身体に発育するまでに、様々なタイミングで整形外科を受診されます。
出生〜乳児期であれば、股関節の開排制限や斜頸、四肢の先天的な奇形などが多く、その後歩くようになると、扁平足やO脚、X脚、内股やうちわ歩行など歩容に関するものが主となってきます。
また体重や運動量が増えてくると、成長痛や股関節周囲の障害、腱付着部症や骨端線損傷などの発症が多くみられるようになります。身長も高くなるにつれ、側弯症を指摘されたり、体幹筋力が弱いと腰椎分離症や腰椎終板障害といった脊柱の愁訴も増えてきます。
このように、子供は成長するに従い、様々な多くの病気や外傷を訴えるため、整形外科医の扱う疾患の中でも、小児整形外科の分野は、一般整形外科医は苦手な領域の一つであると言えます。
当院の小児整形外科外来
当院では、長年小児整形外科診療に携わった経験から、小児の診断と治療においては定石があり、専門医に紹介するべき小数例を見逃さないようにすることが大切であると考え、子供の将来を心配して外来を訪れた親御さまの不安に対しても適切に対応できるよう診療にあたっています。
子供の整形外科疾患は自然治癒するものが多いのですが、その経過や予後を知り、対処法や治療法、外科的治療の適応なども含め、わかりやすく説明することを心がけています。
当院での診察が大切な子供達の未来を守る一助になれますことを切に願っています。